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3年生が「がんのリハビリテーション」を学びました

2021.11.15

2か月後に臨床実習を控えた理学療法学科3年生は、「がんのリハビリテーション」について学びました。

 

疾患の特殊性もあり、下級生の時には学ぶ機会の少ない「がんのリハビリテーション」ですが、臨床現場では一つの確立された分野として、リハビリの中で重要な位置を占めています。

理学療法士は、がん患者さまが受けた身体的・心理的ダメージに同時にアプローチをし、QOLレベルを高めるための重要な役割を担っています。

その根幹が病理学(病気の成り立ちについて)の知識です。普段は運動学(身体の動き)や解剖学に関する授業が多い学生達ですが、この日は病理学を最優先にして頭をフル回転させました。

 

授業担当の近藤先生は、理学療法評価の「周径」についての話の中で「がん患者さんでは浮腫の影響をよく考えること。脚であれば太ももから足部まで、客観的データを定期的に取ろう。」と、がんならではの評価の意義を説明しました。

先生はまた、「がん患者さんは単に体が痛いだけではない。心理的な痛み、社会的な痛みまで把握すること。」と、トータルに痛みを捉えるようアドバイスしました。

偶然授業前日の11月11日に、国立がん研究センターなどの研究班から、がん患者さまの10年生存率が58.9%にまで高まったと発表がされたところです(2005~08年のデータ)。生存期間の延長に生きる意義をプラスする役として、セラピストの任務はますます重要視されています。