こうちこどもファンドの活動をまとめた書籍『こどもまちづくりファンド-ミュンヘンから高知へ』の執筆に、在学生の森本向日葵さん(作業療法学科・3年生)が携わったと聞き、この度インタビュー取材を行いました。
※こうちこどもファンド…高知のまちの活性化に取り組む子ども達の活動を助ける助成事業
森本さんとこうちこどもファンドの出会いは小学生の時。
子ども会で被災地にピアノを贈ろうと、ファンドに応募したことがきっかけです。
当時は審査される側として公開審査会に臨みこども審査員から鋭い質問を受けたり他団体のプレゼンを聞いてその熱量に圧倒されたと言います。
活動終了後、今度は運営に携わりたい、と高校3年生までファンドの審査員を務めました。
「大人では思い浮かばないような個性豊かな提案や柔軟な視点が面白い!」
卒業後も土佐リハに通うかたわら運営に参加し子どもたちのプレゼンを見守ってきたと言います。
ファンド設立10年を機に、書籍発行の話が持ち上がったのは昨年。
卯月盛夫(早稲田大学教授・こどもファンドの普及に尽力)、畠中洋行(とさっこタウン立案・こうちこどもファンドアドバイザー)、両氏が編著者を務めたこの本で、森本さんはコラムページのトップを飾っています。
コラムでは、これまでの活動を振り返り『幅広い年齢層のこどもたちが集い、出会い、思いを伝え、そして応援をするということもファンドの魅力の1つ』と、思いを綴っています。
ファンドに参加した動機について聞いてみると「人と関わるのが好きなのかな。子どもや地域と広く関わりたい」と森本さん。
これまで、高等学校総合文化祭の開会式委員も務め高知の祭典よさこい祭りではボランティアを経験するなど積極的に学校外の活動に参加してきたそうです。
そうした経験を通し「地域の方の思いを知ることができた」と言います。
今後の目標・やってみたいこと
「ボランティアって面白い。そこでしか出会えない人、できない体験がある。だからこそ、みんなに参加してもらえるような活動をしたい」。
作業療法士を目指し土佐リハで学ぶ現在は電子デバイスと子どもの発達に関する卒業研究を進めています。
やりたい事が募る一方で、学業も忙しくスケジュールが合わないと残念そう。
「こどもファンドのようなボランティアはやっている人も見ている人も幸せになれる活動、そういう点では作業療法と似ている」と森本さん。
将来、小児領域で働くことを視野に入れているそうです。
さいごに「活動を通して自分の意見を示すことの大切さを育んできた。人前に出て発言できるという強みはこどもファンドのお陰。ファンドは自分を育ててくれた場所です」と語りました。
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