理学療法学科3年生はこのほど、「災害医療とDMAT」について学びました。
講義は臨床で活躍中の土佐リハ卒業生2名がリレーをして担当しました。
前半の授業は、高知赤十字病院の「武田先生」が担当(10期卒)。現在は呼吸やがんのリハビリに打ち込みながら、高知DMATの隊員としても活躍しています。以前は県内では珍しい、ICU(集中治療室)専属の理学療法士として業務をこなしていました。赤十字病院ならではの幅広い経験を積み上げています。
学生達は、日本赤十字社の役割・高知赤十字病院の救護活動についてのお話を聴いた後、グループでトリアージの練習をしました。
武田先生の、「トリアージは、より多くの人を助けるためにあります!」という説明を聞きながら、学生達は次々に提示される傷病者について、重症度と搬送の順番を協力しながら決定していきました。
傷病者には「妊娠した方」「出血がひどい方」などが含まれていました。学生からは「黒になったら見捨てられるという意味・・?」と疑問の声も聞かれました。100%の正しい答えがない中、短時間でより良い判断を下すことが難しかったようです。
後半の授業は、田野病院の「森下誠也」先生が担当(6期卒)。病院では高齢者をはじめとした成人分野のリハビリに留まらず、小児分野のリハビリも担当するなど、多方面で活躍しています。すべての世代のリハビリに情熱を傾け、率先的に地域の方を支える毎日です。
授業では、DMATの活動の中から、避難所での情報伝達の現場を取り上げ、「伝言ゲーム」を体験させて頂きました。
学生達は数人ずつの班に分かれた後、廊下にいる伝達係から教室にいる他の班員が情報を受け取り、白いシートにその内容を書き起こしました。トランシーバーを使った情報伝達が特に難しかったようです。
「そこはもう聞いたき、次を言って。」「誰がしゃべりゆうが?混線しちゅう!」等々、教室内はちょっとしたカオス状態でしたが、実際の災害現場はもっと混乱しているはずです。
田野病院は高知県とDMATの運用の協定を結んでおり、森下先生は実際に熊本県や陸前高田市などに派遣された経験があります。
二人ともDMATの制服がよく似合っていました。学生達にも被災地で力になれる人材に育って欲しいものです。
https://wp.me/p8ZzAS-2At